それぞれの場合


部屋に入ると広い和室に
長い机があって上には
料理が置かれてる


挨拶しながら
私の席に座る。すると
置かれてる料理がみんなとは違った…


「なに、これ」


母さんが隣で


「音和は大人用の料理より
そっちのが食べられるのが多いでしょ?」


確かに、この子供用のが
良いのかもしれないけど…
他に子供用を食べている人は
7歳の子とか小さい子だけで…


酷く恥ずかしくなった。



「……いらないよ」


小さく吐いた言葉は
騒ぐ大人の声に掻き消された


お酒を飲んで
気が高ぶる皆は
親戚の中でもとても成長した
兄ちゃんたちに構いっぱなし。


やっぱりつまらない


私も大きくなったんだけどなー…

居ずらくなった私は
部屋を出た



< 26 / 31 >

この作品をシェア

pagetop