大学生、それぞれの恋愛
「10ヶ月も付き合っといて、いまさら性格あわないとか有り得ないでしょ!?」
花枝は私をキッと睨みつけた。
「ちょ…花枝、なんで私を睨むの?」
私は怖くなって、またしても俯きがちになる。
「いやいや、ごめん。香耶を通して太一くんを見てた。」
…正直、花枝が言っていることの意味がわからなくて、私は つまり…?とわかりやすい答えを花枝に求めた。
花枝は箸をお皿に置いた。
「つまり、香耶を太一くんだと思って睨んだだけだよ。私は香耶の話を聞いて、太一くんを憎く思えてきたの」
興奮していたみたいで、花枝は一気に話してきた。そして、話し終えると ふぅと一息置いて、にこりと笑った。
「香耶、太一くん好き?」