大学生、それぞれの恋愛

「10ヶ月も付き合っといて、いまさら性格あわないとか有り得ないでしょ!?」


花枝は私をキッと睨みつけた。

「ちょ…花枝、なんで私を睨むの?」

私は怖くなって、またしても俯きがちになる。

「いやいや、ごめん。香耶を通して太一くんを見てた。」

…正直、花枝が言っていることの意味がわからなくて、私は つまり…?とわかりやすい答えを花枝に求めた。
花枝は箸をお皿に置いた。

「つまり、香耶を太一くんだと思って睨んだだけだよ。私は香耶の話を聞いて、太一くんを憎く思えてきたの」

興奮していたみたいで、花枝は一気に話してきた。そして、話し終えると ふぅと一息置いて、にこりと笑った。

「香耶、太一くん好き?」

< 3 / 59 >

この作品をシェア

pagetop