MY ROBOT





俺が、15の時だった。




誕生日の日に、家族が親戚を呼んで

俺の誕生パーティーを開いた。






ー『舜、ケーキ食べるよ!』




その時の俺は、受験生でもあって、

何かと苛々する事が多かった。


まぁ、反抗期みたいな感じだろうな。




何も知らず、能天気に、

ケーキにロウソクなんか立ててる母親に

無性に腹が立ってー



『ケーキなんて要らねぇよ!

もうガキじゃねぇんだからこんなこと

してんじゃねぇよ!』



ケーキをぐちゃぐちゃに踏み潰した。



『舜、ちょっと!』

『待ちなさい、舜!』



両親達が親戚にヘコヘコ謝りながら

ケーキの残骸を片付けてたのを、

俺はただ黙って見ていた。





それ以来、



一度も俺の誕生日に、

ケーキが出された事は無かった。





あの日出されたショートケーキが、

母親が寝ずにつくったものだと

教えられたのは、俺が東京に来てから。










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