MY ROBOT
「水瀬くん、
これまとめて今日の夜までに
お願い出来るかしら」
香水のキツいこの女は
ドSで有名な俺の上司こと、櫻田。
鶴瓶が「うっわー」と
丸聞こえな小声で後ろに下がってゆく。
アホか、睨まれてるぞ。
「聞いてる?」
「ああ、はい、
夜までですよね分かりました」
櫻田はふん、と鶴瓶をもう一睨みして
デスクに戻って行った。
「強烈だな~
あれ絶対お前狙われてるよ」
「は?馬鹿言うな」
鶴瓶に返事をしながら、
俺はパラパラと書類をめくる。
「絶対そうだよ、
明らか水瀬にばっか面倒な書類
出して来てんじゃん」
「それは逆に嫌がらせだろ」
本当に面倒な書類ばかりだ。
「いや、分かってないね」
「はいはい、良いから
口閉じて手動かせ、睨まれんぞ」
俺が言うと、
鶴瓶は櫻田の視線に気付いて
慌ててデスクに戻ってった。