□■恋愛の条件□■
*プロローグ*
「僕、学校に行きたくないよ~ι」
「優君!!ワガママ言ってないで学校に行ってらっしゃいι」
朝から騒いでいるのはあたし、二葉 藍沙の双子の弟、二葉 優。
気が弱くて力も弱い上にトロい。
なのに料理や家事類はメッチャ得意。
「また騒いでるの、優。さっさと学校行けば?」
「お姉ちゃん…だって学校行ったら、またイジメられるもん」
そう言って優は布団を深くかぶった。
「んな奴らぶっ飛ばせばいいじゃん♪」
「…ぶっ飛ばして停学になったのはどこの誰かしら?」
「うっ…ι」
母さんからの痛い視線を受けながら冷や汗を流す。
「高校に入ってまだ1ヶ月よ?イジメられるわけないわよ!」
「うぅ~」
優は半べそをかきながら布団から顔を出した。
「全く。藍沙と優が反対だったらどんなによかったか…」
そう言って母さんは溜め息をついたとたん、
「…ッ!!」
泣きながら優は部屋を出て行った。