□■恋愛の条件□■

しばらくすると担任らしき女性が入ってきた。

なんか「ザマス」とか言ってそう。


オールバックの金髪にインテリア眼鏡、紫色のスーツを着こなしていた。



朝礼はいたって何もなく、無事に終わった。


「次数学だね。藍沙ちゃん、また教えてね?」

「え?うん」


こんな返事、しなきゃよかった。














数学っていったい……………。
お姉ちゃんと違って頭の出来も弱い僕には到底理解出来ないものだった。


「…英語?」

なわけないのにそう思ってしまうのは、長い公式の間に入っているのが数字よりも英語が多いからで。

一問解くのに黒板いっぱいの公式は、僕を未知の世界に旅立たせるには丁度よくて。


「二葉、これ解いてくれ」

「∑え!!!!?」


未知の世界にいた僕はいきなり現実に連れ戻された。


問題も長い式って、反則だよね?

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