□■恋愛の条件□■
ガラッと控え目に教室の扉を開く。

「あぁ゛?なんだよ二葉。お前来たのかよ」
「来んなっつったろ!?」
「お前そんなこともわかんねーの?」

教室に入るといつも僕をイジメている3人組が来た。

「………」

僕が黙っていると3人組はますます激しくなっていく。

「おいおい、なんか臭くねー?」
「なんか臭うぜー」
「二葉が来てからじゃん!」

そう言ってゲラゲラと下品な笑いをしている。

僕、汚くないし臭くなんかないもん!!

悔しさに震えていると、

「お前何震えちゃってんの?」
「なんか俺、それ見てるとムカつく」
「俺も。つーわけでさっさと帰れよ!!」

そう言って1人が殴ってきた。

「コイツ殴っただけですぐ泣くよな~」
「あぁ。そもそもホントに男かよ」
「俺もそれ思った!!」

3人組はまたゲラゲラと笑いだした。

僕は痛さと悔しさで3人組が言う通り、ホントに涙が出てきた。

「ほら泣いたぜ!」

その言葉を聞いて僕は教室を飛び出していた。

嫌いだッ!!
あの3人組も…僕を心配するフリして助けてくれないクラスメートも!!

お姉ちゃんと雪火君がいれば助けてくれたのに…。
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