続・俺様婚約者~甘い甘い新婚生活!?~
―――「美味い。腕を上げたな」
不完全な私の料理を自然に褒めてくれる。
高級レストランとか、実家の一流シェフの料理を食べ慣れている彼にとっては、物足りないはずなのに。
「…良かった。そう言ってもらえると、とても嬉しいわ」
私も素直に彼の言葉に甘える。
「今日も…帰りは夜中?」
私が訊ねると彼は困ったような顔で答える。
「…そうだな。
大丈夫、朝までには帰るから」
「…そう」
思わず声のトーンが落ちてしまう。
困らせちゃいけないのに。
ずっと一緒にいたい、だなんて、そんな事は絶対言っちゃだめ。
分かってる、分かってるんだけど…。