Endless Love
次の日。
いつもの様に病院へ
入ろうとした。
だけど、足がすくんだ。
何で…
でも、薄々気づいていた。
怖いんだ。
秀一が変わり果てていく
姿を見るのが、
怖いんだ…
私はすくむ足を動かして
病室へ入った。
「あれ…?」
中に秀一の姿がなかった。
それどころか、
秀一の私物もなく、
部屋はベッドしか
なかった。
「亜希ちゃん?」
聞き覚えのある声と
共に振り返った。
「秀一のお母さん…」
「秀一なら違う病室に移動したの…」
少し元気のない声で
言った。
「どこですか…?」
「この部屋を出た、突き当たりよ」
「ありがとうございます」
私は軽く一礼し、
病室を出た。
突き当たり…
突き当たり…
「…え?」
確かに突き当たりには病室があった。
だけど…
「集中治療室…?」
私は慌てて扉を開けた。