嘆きの天使-ジュニアイドル葵の事情-


アタシは
リュウに会いたいがために、

パチンコ屋のバイトを辞め、

キャバクラで働き出した。


元々話すことが好きだったアタシは、
徐々に指名も増え、

お客さんから
バックや服、アクセサリーを

たくさん買ってもらえるようになった。



でも仕事が終わったら、
リュウに会いに行く。



働いたお金はすべてリュウに流れていた。



リュウは
仕事が終わったら、

うちでセックスをすることが日課になっていた。



そんな日々が
4ヶ月ほど続いたとき、

リュウの誕生日がやってきた。



リュウはアタシに

シャンパンタワーをやりたいと言った。



“シャンパンタワー”



何度か、
その光景を目にしたことがある。



いくつものグラスが
タワーのように積み上げられ、

その頂上からシャンパンを注ぐ。


そして、
たくさんのホストの掛け声と笑顔と拍手が広がる。



そのシャンパンタワーを

新人のリュウがやりたいと言ったのだ。



アタシもリュウの喜ぶ顔を見たかったから、

あっさりとOKしてしまった。


< 100 / 120 >

この作品をシェア

pagetop