Bloody chocolate ー甘美な初恋ー
うちあがる花火をバックに。
再び俺たちは唇をかさねあわせた。
スピーカーから流れ始めた音楽にあわせ
脳裏に魔界での
夜会を浮かべながら
体に馴染んだステップを踏む。
”幼馴染”
がやっと終わりを告げた。
「……私も
好き。」
ぼそっと、
聞こえた言葉に
ようやく十年来の想いが実ったんだと
また舞い上がった。
「今何て言ったの?
聞こえない。
もう一回言えよ?」