花霞む姫君
「もうすぐ夏休みじゃん。なんでこんな時期に。」

「知らない。だっていま隣のクラスで伊原たちが騒いでたのを聞いただけだからさ。」


「それって、うちのクラスにくるの?」

「なに、花澄興味あるの?」

「こいつ、大人しそうな顔して!」

「ない、ないよ!イケメン転校生なんてどうでもいい!」



なんで必死に否定してんだか、私。


いつも二人にはこんな風にいじられては遊ばれる。

でも嫌いじゃない。

どっちかっていうと楽しい、私の居場所。
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