花霞む姫君
姫とか結婚とか、一体何なの?


今日は適当に親戚の集まりに参加して、適当に外をふらふらしてればおしまい。

次はお葬式のために学校休めばOK。

そんな気分できたのに。


あれ、そういえば今日、学校でも姫って言われたような…


「花澄、いくぞ。」

私の考え事はお父さんの声で打ち切られた。


「どこに?」

「いいから、黙ってついてきなさい。」

とお母さんが言う。


そうだ。
私はこの二人からも話を聞かなくちゃいけない。

お父さんとお母さんは先にこの話を知っていたみたいだから。

だってさっきは全然おどろいてなかったもん。


私はお父さんとお母さんについて、微妙な雰囲気の宴会が続く部屋を後にした。
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