花霞む姫君
◆姫の宝◆

宣戦布告

翌日。



私と翔太は学校へ行った。

とはいっても一緒に登校したわけじゃなく。
普段どうり、自分たちの家から別々に。


叔母さんのお葬式は明日なので、今日は私達はやることなし。

学校の忌引きも1日しかないので、それは明日つかうことにして。

とはいっても、学校が終わったらまた直接堀内の家に行けといわれた。


…実際、憂鬱。
昨日のことはあんまり考えたくない。


だから、いつものかわらない日常な学校がなんだか嬉しい。

教室にはすでにまゆみちゃんと藍ちゃんがいた。


「おはよ…」

と私が言ったかいわないか。

藍ちゃんが
「あんた、昨日三年の転校生に告白されたんだって?」

と叫んだ。


…ああ。いつもの日常じゃなかった。
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