花霞む姫君
「なんか飲む?」
と先輩は公園の入り口にある自販機を指差した。
実際、歩いて汗もかいていたし、喉もかわいた。
「…自分で買います。」
「まあまあ、おごらせてよ。」
と勝手に炭酸飲料を二本買うと、木陰にあるベンチに座った。
「払います。おごってもらう義理はないです。」
「いいじゃない。こんなことで恩をきせたりしないよ。」
と、手招きして、ベンチの空いているところをポンポン、と叩いた。
…強引なときもあれば、優しいときもある。
よくわからない、この人。
ベンチに座ると、炭酸を私のほっぺに押し当ててきた。
「ひゃっ!」
「ははは、冷たい?」
「…もう」
警戒心のない、無邪気な先輩の笑顔。
ちょっとキュンとしちゃう自分を打ち消す。
だって…普通ならこんなかっこいい先輩と二人きりで公園にいるなんて。
夢みたいなシチュエーションなのに。
…普通なら、ね。
と先輩は公園の入り口にある自販機を指差した。
実際、歩いて汗もかいていたし、喉もかわいた。
「…自分で買います。」
「まあまあ、おごらせてよ。」
と勝手に炭酸飲料を二本買うと、木陰にあるベンチに座った。
「払います。おごってもらう義理はないです。」
「いいじゃない。こんなことで恩をきせたりしないよ。」
と、手招きして、ベンチの空いているところをポンポン、と叩いた。
…強引なときもあれば、優しいときもある。
よくわからない、この人。
ベンチに座ると、炭酸を私のほっぺに押し当ててきた。
「ひゃっ!」
「ははは、冷たい?」
「…もう」
警戒心のない、無邪気な先輩の笑顔。
ちょっとキュンとしちゃう自分を打ち消す。
だって…普通ならこんなかっこいい先輩と二人きりで公園にいるなんて。
夢みたいなシチュエーションなのに。
…普通なら、ね。