花霞む姫君
「い、今すぐですか?」

「そう、僕は18、君は17。いつ結婚してもおかしくない年だ。」

また結婚…?


「なんで、私なんですか?私が堀内の…その、姫だから?」

「初めはそう思ったんだけどね。」

「初めは?」

「親父からの命令もあって近づいたんだけどさ、本当は。
でも会ってみたら、かわいいと思った。本当に好きになりそうなんだ。
だから、だから結婚しよう、僕と。」

そう言うと、先輩は私の頬を両手で挟む。

「え、えっと…」

そして、私のおでこにそっとキスをした。
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