花霞む姫君
放課後。
結局転校生はうちのクラスには来なかった。
隣のクラスでもない。
一学年上の、三年生らしい。
そんでやっぱりイケメンらしい。
これも藍ちゃん情報。
でも二年生が三年生の教室を覗きにいくわけにもいかず。
藍ちゃんは転校生を追っかけるのをやめ、私達は転校生のことなんて忘れてしまった。
はずだった。
藍ちゃんは一応確認のために、といいながら野球部のグラウンドへ駆けていった。
だから私はまゆみちゃんと二人で帰ることにした。
「君、宮崎花澄?」
と、突然声をかけられた。
「はい?」
振り向くと、そこには茶髪のカッコいい男の人がいた。
「私ですか?」
「そう、君が花澄?」
いきなり呼び捨て。
何だろう?
制服も…なんかうちのと違うような。
「えっと…あの…」
「ちょっと、あんただれ?花澄になんの用?」
と、近くにいたまゆみちゃんが変わりに応えてくれた。
「あ、やっぱり君が宮崎花澄ね。了解。」
だから、なんで呼び捨てなんだろう。
「俺は市ノ瀬克巳。君、俺の彼女になりなよ。」
「はあ?」
まゆみちゃんと二人同時に声が出た。
「だって君、堀内のお姫様だろ?」
お姫様?私が?
結局転校生はうちのクラスには来なかった。
隣のクラスでもない。
一学年上の、三年生らしい。
そんでやっぱりイケメンらしい。
これも藍ちゃん情報。
でも二年生が三年生の教室を覗きにいくわけにもいかず。
藍ちゃんは転校生を追っかけるのをやめ、私達は転校生のことなんて忘れてしまった。
はずだった。
藍ちゃんは一応確認のために、といいながら野球部のグラウンドへ駆けていった。
だから私はまゆみちゃんと二人で帰ることにした。
「君、宮崎花澄?」
と、突然声をかけられた。
「はい?」
振り向くと、そこには茶髪のカッコいい男の人がいた。
「私ですか?」
「そう、君が花澄?」
いきなり呼び捨て。
何だろう?
制服も…なんかうちのと違うような。
「えっと…あの…」
「ちょっと、あんただれ?花澄になんの用?」
と、近くにいたまゆみちゃんが変わりに応えてくれた。
「あ、やっぱり君が宮崎花澄ね。了解。」
だから、なんで呼び捨てなんだろう。
「俺は市ノ瀬克巳。君、俺の彼女になりなよ。」
「はあ?」
まゆみちゃんと二人同時に声が出た。
「だって君、堀内のお姫様だろ?」
お姫様?私が?