Tear Drop
プロローグ
─2006年、春

「いらっしゃ~い♪」

この幼稚園児かと思うくらい
幼い声の持ち主が私。

この春休みが明ければ…
何と受験生↓の麻倉 那波
中学3年生。

ま!声だけじゃなくて
体型もまだまだおこちゃまだから
…小学生くらいには
間違えられちゃうんだけどねι

「で?相談ってなんなの~?」

セミロングの髪をいじりながら
私を見るのは、小学生からの
付き合いである田牧香穂。
いつも相談に乗ってくれる
私のお姉さん的存在。
私の"親友"って呼べる人のうちの
ひとりかな?

「…ん、実は…さ」

私はうつむきながら
ぽつり、ぽつりと
話しはじめた。
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