瞬-またたき-
8
せっかく楽しい学校生活を送り、友達もたくさんできたのに。また私は友達を失うことになった。
母から引越しの話を聞かされてどれくらいたったか。
自分がいつ友達に引越しを打ち明けたかも覚えていないが、
いつの間にか友達は、
クッキーの箱中に手紙や
プロフィール帳や
小さい玩具なんかを詰めて、
学校最後の日に渡してくれた。
「電話するよ!」
「手紙書くからね!」
「翔ちゃん元気でね...」
涙が溢れた。
友達が肩を抱いてくれて、
昇降口までおくってくれた。
私は、くちゃくちゃの顔になりながら、
クッキーの箱を抱きしめた。
小学校3年の春だった。
せっかく楽しい学校生活を送り、友達もたくさんできたのに。また私は友達を失うことになった。
母から引越しの話を聞かされてどれくらいたったか。
自分がいつ友達に引越しを打ち明けたかも覚えていないが、
いつの間にか友達は、
クッキーの箱中に手紙や
プロフィール帳や
小さい玩具なんかを詰めて、
学校最後の日に渡してくれた。
「電話するよ!」
「手紙書くからね!」
「翔ちゃん元気でね...」
涙が溢れた。
友達が肩を抱いてくれて、
昇降口までおくってくれた。
私は、くちゃくちゃの顔になりながら、
クッキーの箱を抱きしめた。
小学校3年の春だった。