〈BL〉愛してる
「退学にされたいのか?」

そうです、彼なら
可能かもしれません……

そぉこの男はまだ教師。

一年生を退学にするなど
容易い事なのですが
透はそんな言葉を
気にしてない様子です。

「別に構わないぜ?」

やれるものなら
やってみろと言わんばかりの
顔をして透が言いました。

「何?」

「その前にお前の
解雇が先だろう?
女子達の着替えを
覗いて、隠し撮り
する様な奴には
無理だろからな」

「!?」

透は勝ち誇った様な
顔で岩滝先生を見ました
透の言葉に
黙ってしまった岩滝。

もはや"先生"などと
呼ぶ義理はありません。
覗きの件は先程透から
聞いたばかりなので
さほど驚きませんが
隠し撮りまで
していたなんて
驚愕の事実が
発覚しましたね。

しかし、何故
透は知って居る
のでしょうか?

確かに、私も
色々撮られましたが
本人が写真を
見せて来るまで
撮られた事を
全く知りませんでした。

こんな状態
(未だに、岩滝に
捕まった状態)で
透に質問するのも
どうかと思いうですが、
気になります。

「あの、新城君?
何故、彼が
隠し撮りをしている事を
知っているのですか?」

名前で呼びたいのを
我慢して訊いてみました。

自分は覗きなど
しないと言っていた
はずなのに
どぉして、岩滝が
隠し撮りをしている事を
知っているのか、
もしかしたら、実は
透も覗きをした事が
あるのではと少し
疑ってしまいそうに
なりかけて、その
考えを止める事にしました。

そして、透から返って来た
答えに思わず
笑ってしまいました。

「岩滝の机の引き出しに
大量に、女子達の
写真があったから」

それはまた……

「本当ですか?」

「あぁ」

「何時、見たんですか?」

一体、いつの間に……

「一週間くらい前」

その答えに、
今ま黙っていた
岩滝が怪訝そうな
顔をして透を見て居ます。

「それはまた、何故?」

何で、岩滝の机なんて
見たんでしょか?

「九重先生の話を
聞いた時から少しずつ、
調べていたんだ」

「校長や他の先生達に
言わなかったのは、
入学してたった二ヶ月弱の
俺の言う事を
信じてもらえるか
分からなかったからだ」
< 37 / 76 >

この作品をシェア

pagetop