〈BL〉愛してる
追いかけられながら、
透がまた、
爆弾発言をしたのです。

「そぉそぉ、
女子達の隠し撮り写真も
何枚か失敬させて
もらったから~
あれを、校長に
見せれば
あんたはクビ決定だな」

透の爆弾発言に
追いかける気力を
失ったようで、
その場に
化石の様に
固まったまま
止まってしまいました。

透の意外な
一面を見た気がします。

入学したてなのに、
退学になっても良いとか
教師の机から
隠し撮り写真を
こっそり抜き取るとか
見た目は
至って普通の子なのに。

「透は凄いですね」

自由になった私は
化石かしている
岩滝など無視して
此処が学校とか
今だけはどぉでもよく
透に抱きつきに
走って行きました。

「そんな事ない」

口では謙遜してる
透ですが、
顔はニヤけています。

「いいえ。凄いですよ
新入生なのに色々と」

そういえばと
続きを話し始めました。

「あいつの机の中に
あった写真、
今の先輩達が
一、二年だった頃のも
あったんだ。
現在のもあったけど」

彼女たちが
知らないのは
幸いですね。

「それはまた、
随分と前から隠し撮り
していたんですね」

「まったくだよな。
何でこいつ
教師になったんだろうな」

「しかもそれを、
新入生の俺に
あっさり見つけられて、
その上取られたとなれば
流石に、ああもなるだろ」

未だに動かない
岩滝を指して
勝ち誇った様な
顔をして透が言いました。

新入生なのに
侮れませんね(苦笑)

「あんなん奴
ほっといて帰ろう」

「ですね」

やっと、帰れますね。

学校を出て、
二人で、結局
手を繋いで帰りました。

今は六月中旬
夏休みまで
後一ヶ月ちょっと。

始まってもいませんが
早く夏休みが終われば
良いな思いました。

夏休みが明ければ
透と正式に
恋人同士に
なれるので楽しみです。
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