静かなる
「…待っている今、辛くはないですか…、」


声を振り絞るように慎吾に声をかける。


「…辛いのは彼女さ。」

「…!」


澪のオーラで部屋の空気が張り詰めた。


「名取さんは…!優しいんですね、優しいけど…!弱音くらい吐いたらいいじゃないですか?!結婚したばかりなのに、奥様寝たきりで…!
辛いって言ったらいいじゃないですか!」
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