静かなる
「…だけどさ、最後の最後で、母さん、目を開けたんだ。
そして俺を見たんだよ。

俺は、母さんは本当は起きてて、俺が駆け付けたってわかったんだって思った。

だからさ、お前の奥さんにも、お前の声とか、気持ちは届いてると思うよ。
辛くても、気を落とすなよ、」

「…白木、有り難う。
だけど俺は大丈夫だよ。
辛いのはいつも元気に動き回ってた彼女で、俺はちゃんと目覚めてくれるって信じてるからさ。」


白木から安堵のオーラが流れた。
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