Keyはーと

合コンに行く前に決めたことを紗耶香に聞いてもらいたくて廊下に出た瞬間話しかけた。
「ねぇ紗耶香？」
「どうしたの？」
「今から言うこと最後まで聞いてもらえるかな？」紗耶香は無崎くんことだって気づいて一瞬、悲しい顔をしたが「わかった…良いよ。」と言ってくれた。
私は静かに決めたことを話した。
「自分でも無理しているのはわかってる。無崎くんを思っても考えても振り向いてもらえのはわかってる。
そんなのは時間の無駄で自分自身を傷つけるだけだから。
だから今日で無崎くんとさよならする」
「桃…」
紗耶香は最後まで静かに聞いてくれた。
まるで自分のことみたいに今もに泣きそうな顔を顔して苦しそうに私の名前を呼んだ。
ありがとう紗耶香。
紗耶香は私にとってかけがえのない一番の友達だよ。
無崎くんあなたと過ごした日々はとても温かくて幸せでした。
あなたと幸せになりたかった。
でもそれは私の我が儘でした。
ごめんなさい。
幸せになって下さい。
あなたは私が本気で恋した人だから。
でも一つだけ我が儘を許して下さい。
せめてあなたの幸せを祈らせて下さい。
あなたが幸せなら私も幸せだから。
もう二度とあなたを思ったりしない。
明日からはクラスメートとして無崎 馨をみる。
あなたとの思い出は私の心の中に鍵をかけて大切にします。
今でもありがとう。
そしてごめんなさい。
「ごめんね。紗耶香まで辛い思いさせちゃって」
「でも私、前に進んで行く…」
「だから…また迷惑かけちゃうかもしれないけど、でも私にとって紗耶香はかけがえのない友達だから、だから、だからね？紗耶香!」
「もう良いよ。わかった。」
「ウチにとっても桃は大切な友達だよ」
「だからずっと傍にいるよ」
「ウチは、いつでも桃の味方だから」
「ありがとう!私もずっと紗耶香の味方だよ」
「うん!」
「じゃあそろそろ行こうか!」
「待ってる新しい青春へ」
「うん!レッゴー☆」
私たちは待ってる青春に向かって走っていた。