命〜失って気付くモノ〜
第三章 過去と嘘
『お疲れ様でした』
バイトも終わって家に帰ると、いつものように海斗から電話がかかってきた。
そして、いつものように世間話をする。
「今度の日曜日会える?ちょっと買い物行きたいんだけど付き合ってもらえないかな?」
『いいよ!』
こうして次のデートの約束をして、いつものように
「美空、愛してるよ」
『ありがとう!』
そして電話を切った。
この時私は今日1日の海斗との事、黒田くんとの事を思い返して、段々と気持ちが揺らいでいる自分に気がついた。