精一杯Love

…どうすればいいんだろう…。


そう悩んでると。

≪行ってきなさい、萌加≫

っていう真白の声がトランシーバーから聞こえてきた。


そっか。行ったほうがいいのか。


「咲彩、私行くよ。祐人って人と会ってみたい」

「ほんと?じゃあ行こう!」


そう言って、咲彩は私の手を強く引っ張って私を立ち上がらせる。


「祐人はねー、小さいころから女にもてまくってたからさぁ…あんまり女の子好きじゃないらしいの。


まぁ、あんまり表には出してないんだけどね」



…そうだったんだ。


≪…良いこと聞いたわね。

そうだ。もし、佐野に誰?って聞かれたら…毛利ニーナって答えなさい≫


…ニーナ?誰それ?

≪あのさ。新菜の新をもう一つの読みで読むとニイでしょ?だからさ。ニーナ≫


そっか。私が萌加って自己紹介したら、金髪の萌加の正体までばれちゃうからか…。


「よし、分かった。行こう、咲彩」


そう言って二人で隣の佐野家に向かった。

< 24 / 43 >

この作品をシェア

pagetop