精一杯Love
「ごめんね、こんなに祐人が無愛想で。
なんかさ、女にもてまくるせいで初対面の女には基本無愛想なんだよね。なんか、そこがクールでかっこいい!とか言って女たちは寄ってきちゃうんだけど」
と言って咲彩が私に若干謝ってきた。
「いや、全然いいんだけど」
そして、急に咲彩がポンっと手をたたいた。
「そうだよ、祐人。これ、2人じゃ食べきれないから祐人に」
と、咲彩が祐人に箱を差し出した。
「あぁ、ありがとう」
祐人は素直に箱を受け取り、
「そうだ。俺、父さんに呼ばれてるんだった。じゃあな」
と言って踵を返して家の中に戻って行ってしまった。
「よし、目的も果たしたし…家に帰ろうか」
咲彩がるん、っと言った感じで跳ねるように話す。