精一杯Love
-キーンコーンカーンコーン-
6時間目のチャイムが鳴り終わる。
「萌加ぁ!終わったね!帰ろう」
ぐっと伸びをしながら私は「うん」と答える。
校門まで歩いて行くと白石さんが待っていた。
「お嬢様、今日は岡部様の家にお泊りになられるのですね」
「はい。なので、後で車を回していただけますか?」
「もちろんです」
白石さんの運転する車に乗り込みながら、私は咲彩に手を振る。
「1時間以内には行けるから」
「分かった。待ってる。じゃあ、またあとでね!」
その言葉を聞いて私は車のドアを閉める。
車は家に向かって発進した。お父様の話がどんなに残酷な話かも知らずに。