ヴァンパイアと人間
「智乃、余計な話を吹き込むな」
「いでっ」
雅樹君が戻って来て、智乃君の頭を叩く
「実桜、ごめんな?」
「翔琉~...」
翔琉も戻って来た
「心配かけてごめんな。俺は実桜だけだから」
翔琉があたしを抱き締めてくれる
...あれ...?
なんか...血の匂いがする...?
「翔琉、怪我してる?」
「怪我してねえけど...なんで?」
「なんか...血の匂いするから...」
「血...?」
涼子の目が泳いでる
「?」
「どっか怪我でもしたかな」
翔琉は腕を見る
だけどどこも怪我をしてない
「まあ痛みとか感じねえから大丈夫」
翔琉があたしを離して頭をポンポンと叩く
「ねえ、翔琉?」
「ん」
あたしの隣に座る翔琉
「...ヴァンパイアって居るの?」
「あ!?」
「っ...」
翔琉の怒った声