ヴァンパイアと人間
気づき
「ぎゃー!!!」
はい、今日も寝坊です
「実桜!!目覚まし時計あるの!?いい加減早起きしなさい!!」
「へーい。行ってきまーす!!!」
お母さんは怒りだすと長くなる
だからあたしは慌てて逃げるように玄関を出た
「あれ...?」
翔琉の家の前に翔琉の姿がない
携帯を見るとメールが来ていた
『悪い、用事があるから先行く。
教室に行けば涼子が居るから相手してやってくれな。
俺もすぐ教室行くから』
翔琉からだった
「最悪...」
それならもっと先に言ってよね!!!
「実桜ちゃーん!!!」
翔琉の家の前で落ち込んでると、後ろから抱き締められた
慌てて振り返ると、ブルーアイの智乃君だった
「智乃君!!家、こっちの方?」
「うん!!彼氏は一緒じゃないの!?」
「なんかねー、先行っちゃったの...」
「あー...じゃあ雅樹に用かな...」
「え?雅樹君?」
「なんでもない!!けど俺...お腹空いちゃった♪」
智乃君は明るい口調で言った
「ご飯食べてないの?」
「うんー、最近美味しい血がなくて...」
「そっかぁ...」
...血...?
え、美味しい血って...?