ヴァンパイアと人間
「もう...いいよ。バイバイ」
あたしは翔琉を残して資料室を出た
「あ!!実桜~♪」
涼子が近寄ってきて笑う
「涼子...」
涼子も、血が欲しいの?
血が欲しいから、友達をしてるの?
「涼子は...」
「え?」
「...ううん、なんでもない」
軽く笑って、1番後ろに座る
涼子も隣に座る
「翔琉は?」
「分かんない。資料室に置いて来ちゃった」
笑うと涼子は少し困った表情をした
「一緒に来なかったの?」
「うん」
「...そっか」
それ以外、聞いてこなかった
翔琉も全然戻って来なかった
呆れちゃったのかな...
カバンは置きっぱなしだから戻ってくるはず
だけど、結局放課後になっても戻って来なかった
「実桜~、翔琉探しに行こっ?」
「...行かないよ、あたしは」
「なんで~?彼氏っしょ?行かなきゃ~♪」
「...別れたよ、あたし達」
そっと笑うと涼子はまた困った表情