ヴァンパイアと人間
「どうして?どうして別れたの?」
「うーん...合わなかったからかな?」
「困るよ!!」
涼子は必死
...血がなくなるから?
「...なんで?」
「なんでって...とにかく困るから!!」
「食料が、なくなるから?」
「っ...」
「もう、知ってるよ。翔琉からも、智乃君からも聞いたから。あたしの血は特別なんでしょ?だから...ヴァンパイアが近付くんでしょ?そうやって...涼子や翔琉も近付いたんでしょ?」
「違うよっ!!あたし達は...」
涼子が近付いてくる
「やめて...っ来ないで...」
涼子を突き放す
「実桜...あたし達は...」
「何も...聞きたくない...」
カバンを持って、
「先に帰るね」
そう呟いて教室を出た
「実桜...ごめんね...」
ポツンと呟いた涼子の声は当然聞こえてはいなかった
「あれっ?連れは?」
「智乃君...」
校門を出ると、智乃君が立っていた
誰か待ってたのかな...?
「ううん、先にあたし帰るだけだよ」