ヴァンパイアと人間


気づいたら、学校の保健室のベッドの上だった


「あれ...」


何があったんだろう?


どうしてあたし...


「気付いた?」


「あ、はい...」


...ん?


声がした方を見ると綺麗な青い瞳をした男の子


「...誰ですか?」


「俺、2年の桐生。道端で倒れてるから学校まで連れて来たんだ」


「あ...ありがとうございました」


先輩、なんだ...


桐生先輩はにっこり笑う


その瞳は、吸い込まれるような瞳


綺麗な瞳...


「じゃあ俺、教室戻るからさ」


「はい、ありがとうございました」


「じゃあね、実桜ちゃん♪」


...え?


桐生先輩は保健室を出て行った


「あたしの名前...」


どうして知ってるんだろう?


あたし、教えたっけ...?


疑問を抱えながら、教室に向かう


「あ!!実桜ー!!!!」


涼子が駆け寄ってきた


だけどあたしは答えない







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