ヴァンパイアと人間
「そんなの当たり前よ~」
「お...お母さん!?!?」
どっから湧いて出てきたの!?
「湧いて出てきた、だなんて...そんなことはしてないわ?」
「なっ!?!?」
「その顔は、どうして考えたことが分かるの?って言いたい顔ね?」
「そう...だけど...」
「そんなの簡単よ。あたしはヴァンパイアだから」
「...はい?」
ヴァンパイア?
今も!?
「今も」
嘘ー!!!!
「晴海さん...」
「翔琉君、涼子ちゃん、こんな大きくなって~」
「え、翔琉も涼子も知ってるの?」
「当たり前よ。諒一さんとは幼馴染だもの」
「諒一さん...?」
「親父の名前」
「あぁ...」
それはまぁ...聞いたけど...
お母さんは王様と向き合う
「諒一さん、人間の世界も見捨てたものじゃなかったわ。近所さん同士の会話は楽しいし、仕事も楽しい。私達だって最初は人間だったじゃない」
「そんな昔の話は忘れた。俺は...産まれた時からヴァンパイア」
「親父、いい加減にしろよ」
「翔琉のいう通りだよ、お父さん」
翔琉と涼子が王様に刃向う