ヴァンパイアと人間
「んで、何処行くの?」
「んー、分かんない」
「分かんないって...」
とりあえず、昨日乗り移った人と出会った場所まで歩く
「ここ、何処?」
「分かんない」
「アンタねー...」
「さてと、どう?約束通り来たでしょ?」
「は?」
雅樹君は戸惑ってる
まああたし、1人で話してるし
『おう、ご苦労様。こっからは任せろ』
早くしてね
ちゃんと用が終わったら体、返してよ
『へいへい』
それからは体が勝手に歩く
「ちょ、どこ行くんだよ!?」
雅樹君があたしの肩を掴む
「黙ってついてこれば分かんだよ」
雅樹君もびっくりの様子
そして何も言わなくなった
そりゃね...
あたしの口から男の声がするんだもん...
誰だってびっくりするでしょうね...
『1人で話してんじゃねえよ』
へーい...
怒られちゃったし...