ヴァンパイアと人間


「いつ消えるか...分からないが...」


消えちゃう...んだ...


「実桜は...今から帰って...?」


「...なんで」


「あたし達...話し合わなきゃいけないから...」


「そっか...。分かった、じゃあね!!」


あたしは最大級の笑顔を見せて、翔琉の家を出た


翔琉は...もう居ないんだ...


あたしの家って...こんなに遠かったんだね...


1人でとぼとぼゆっくりと歩く


みんな...何してんだろう...?


明日は...まだみんな居るのかな...?


「ハァ...」


立ち止まって空を見上げる


「あたし...何してるんだろう...?」


翔琉が...消えちゃった...


何処に行けば会えるのかな...?


あたしも死ねば...会えるのかな...?


ヴァンパイアって...死ねるの..?


「これで...良かったのかな...?」


そう呟いて、歩き出した


翔琉の家にあったあたしの荷物を全部持ち帰った


だって...またいつ行けるか分からないから


もしかしたらもう...明日は居ないのかも...


学校...どうなるんだろう...?


やっぱり...全部記憶が消えちゃうのかな...?


嫌なのに...










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