ヴァンパイアと人間
何か違和感を覚えた
誰かがいつもあたしのそばに居てくれた気がして
何処にも証拠はないけど...
たしかに誰かが居て、笑ってた
一緒になって、楽しく話してた
それが一体、誰なのかは分からないけど...
あたしは1限目を終えてカバンに荷物を詰める
「...あれ?」
カバンの中にくしゃくしゃになった紙が入ってる
誰かが...入れたのかな...?
恐る恐る紙を広げる
『絶対アンタの血を俺のもんにしてみせる
覚悟しとけ
ヴァンパイア』
...はい?
え、誰ですか?
ヴァンパイアって何!?
またその紙をクシャクシャにしてカバンに入れた
もう...帰って寝よ...
今ならお母さん帰ってるだろうし...
昨日のあたしと今日のあたしが違う気がする
誰かに聞かないと気が済まない
だって...変な違和感があるんだもん!!
何かが違う...
学校を抜け出して、家に帰る
「実桜って学校サボるの、好きだったよね~」
帰る途中もずっと誰かの声が聞こえる
心地良い...女の子の声