ヴァンパイアと人間
「涼子、今すぐ実桜から離れろ」
「翔琉...?」
「あ?おぉ、実桜」
「翔琉...!!!」
涼子を振り解いて翔琉に抱き着いた
「実桜?」
「ヒック...翔琉ぅ...」
そのまま泣いた
寂しくて...怖くて...
それよりも...
翔琉たちを忘れてたことがムカついた
「実桜はこうして俺らを思い出してくれただろ?それで俺らは満足だ」
ニコッと笑って翔琉は抱き締め返してくれた
嬉しくて...愛しくて...
「お前ら、俺のあとをついてきたのか」
「親父、俺ら、ヴァンパイアをやめる」
「は...?」
「...ダメだ、後継者は誰にするんだ?」
「ンなの適当に選べよ。俺は実桜のそばに居る」
「あたしだって実桜と一緒に居たい」
「まあ...俺らも、かな」
「みんな...」
あたしは嬉しくてまた泣いた
「泣き虫実桜...」
翔琉はあたしの涙を拭いてくれた
「しょうがないもん...」