ヴァンパイアと人間
「親父が何と言おうと、俺らは何も変わらない」
「そんなの、俺が許すと思うか?」
クスッと翔琉が笑った
「親父が許さなくても、ヴァンパイアはやめれるんだよ」
「は――?」
バキッ
翔琉たちは同時に牙を折った
「...えーー!!!」
あたしは絶叫
ど...え!?
牙って折れるの!?
や、折っていいの!?
「...お前ら、自分が何したか分かってんのか?」
「分かってます。けど、こうでもしないと実桜ちゃんのそばに居れないんですよね~」
智乃君が笑ってる
笑顔は...変わってなかった...
でも...牙を折るって...
「平気なの...?」
「平気。これで実桜と一緒に居られるんだ」
「でも...!!」
「俺らの意思だ。だからお前が気にすることじゃねえんだ」
「うん...」
あたしのせいでしょ...?
あたしを責めていいんだよ...?
そうは思ってももう思ってることは分からないんだ...
「実桜、愛してる」
翔琉はあたしにキスをした