xxxFORTUNE
燃やし損ねていた紙を見つめながら、気づいてしまった重大な事実。
え……?
全員、男の子?
なんで、女の子がいないの?
頭が理解した途端、焦りが急速にやってきた。
あたし、本当に大丈夫かしら。
とっても、場違いなところへ来ちゃったわ。
ため息を零して、指を鳴らす。
キラキラと光の粉から姿を現した魔法の杖。
仕方ないわ。
こうなったら半年、がんばってみようじゃないの!
気合いを入れ直して、手に取った杖。
とりあえず、この紙を燃やさなきゃよね。
目を閉じて、杖を高く掲げ呪文を唱える。
魔法のかけられた紙は、普通に火の中に放り投げただけじゃ燃えないの。
だから、かけられた魔法を相殺しなければ。
上手く魔法を解除して、ほっと胸をなで下ろす。
さて、魔法を解除したなら次は火の魔法ね。