xxxFORTUNE



「おまえ、何者だ?」



こうして、人間界にやってきた初日のこと

「……魔法、使いです」

睨みつける彼の恐怖に負けて、正体を明かしてしまったのでした。









―――――――


※お約束


あたしの正体は、この洋館に住む人だけの秘密。

魔法は、使うなら失敗してはダメ。

突然、魔法学校の先生が訪ねてきた時は、あたしが魔法を使わず礼儀正しく生活していることにする。



―――――――





「補足に、【ホタルの面倒見係】って……」



あれから1ヶ月。

あたしのことを黙っていてくれる代わりに、妙な条件を出されて。

それが、佐久間さんの面倒見係。



箒を片手に掃除をテキパキとこなすあたしは、この時すでに


「まだ、棚が綺麗になってねぇけど?」

「それよりも、掃除を理由に勝手に部屋に入らないでください」

「せーんぱいっ、階段も掃除しといてねー」


確実に、3人の下僕へと成り下がっていた。






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