xxxFORTUNE
きっとそうに違いないわ。
確信を持って納得していると、一度閉じた門が開き始めて。
こちらへ向かって歩く、見知らぬ男の子2人の姿。
あの人たちは……
手元の紙を見直して、名前の文字を頭に焼き付ける。
「はじめまして、こんにちは。
これからお世話になる楼那すずです」
焼き付けてから、勇気を振り絞って2人のところへ駆け寄った。
びっくりしたような顔をした後、2人共向けてくれる笑顔。
良かった……っ!
やっと笑ってもらえた。
嬉しくて、さらに話を続ける。
ローズィブラウンの柔らかそうな髪に、愛らしい顔。
この男の子は確か【神 恋千】。
「カミ、コイチくんね!」
元気いっぱいに言って、もう1人へ視線を向ける。
こっちの人は、ブロンドにひたすら優しいオーラ。
名前は、【小鳥遊 里音】。
「えーっと、コトリアソビ、サトネ…さん?」
まったく読み方がわからなかったけど、めげずに笑顔でいると相手が優しい笑みを零した。