xxxFORTUNE
CHAPTER〓2
★おばけと追加課題
噂は唐突に。
翌日学校に行けば、あたしは女の子たちに囲まれました。
「すずちゃんて、愛琉くんと付き合ってるでしょ!」
「朝、誠くんと里音くんと恋千くんも一緒に来てたよね?
誰が本命なの?」
ガヤガヤと騒ぐ声。
絶えず飛び交う質問。
脳内絶賛パニック中!
「楼那さん、食堂行こう」
女の子の大群から、そんなあたしの手を引っ張り出したのは
「あ、琴葉ちゃんありがとうっ」
「はいはい、早く行くよ」
女神様とでも言うのだろうか。
お礼をしたあたしに構わず、そそくさと教室を抜け出そうとする。
最近では、人に囲まれる度に琴葉ちゃんが助けてくれるの。
なんとか逃げ出して、食堂へと向かう足を早める。
また捕まったら大変だものね。
「楼那さんって、本当噂が絶えないね」
「迷惑かけちゃってごめんなさい」
「いいよ、別に。
逃げ回るの、けっこう楽しいし」
優しく笑ってくれる琴葉ちゃんは、やっぱりあたしの女神様だ。