xxxFORTUNE
結局のところ、2人が食堂に入ってきてから気配は消えて。
迷い込んだ者がなんだったのか、どこに行ったのか、手掛かりは掴めなかった。
そして………
「ごめんなさい、あたしやっぱり学校に戻るわ。
みんなは先に帰ってて」
「楼那さ───」
「先生に用事があるのを思い出したの。
琴葉ちゃんは、2人に家まで送ってもらってね!」
後味が悪すぎるから、3人と途中で別れて学校へ再び向かうことに。
何が何でも捕まえるんだから。
せめて、気配の正体だけでも突き止められればいいけど。
ほとんど電気が消えて、真っ暗な教室が続く。
おばけを考えたら、薄暗い校舎内なんて恐怖としか言いようがない。
でも、あたしが魔女だからかもしれない。
魔法の存在を認めれば、おばけなんてものは架空の存在。
だから、ちっとも怖くないわ。
教室の電気をつければ、きっと見回りの先生が来てしまう。
そしたら、魔法が使えなくなるから絶対に明かりはつけられない。
「魔界のお客さーん、どこですかー?」