xxxFORTUNE



結局のところ、2人が食堂に入ってきてから気配は消えて。

迷い込んだ者がなんだったのか、どこに行ったのか、手掛かりは掴めなかった。



そして………



「ごめんなさい、あたしやっぱり学校に戻るわ。
みんなは先に帰ってて」

「楼那さ───」

「先生に用事があるのを思い出したの。
琴葉ちゃんは、2人に家まで送ってもらってね!」



後味が悪すぎるから、3人と途中で別れて学校へ再び向かうことに。



何が何でも捕まえるんだから。

せめて、気配の正体だけでも突き止められればいいけど。


ほとんど電気が消えて、真っ暗な教室が続く。

おばけを考えたら、薄暗い校舎内なんて恐怖としか言いようがない。


でも、あたしが魔女だからかもしれない。

魔法の存在を認めれば、おばけなんてものは架空の存在。


だから、ちっとも怖くないわ。


教室の電気をつければ、きっと見回りの先生が来てしまう。

そしたら、魔法が使えなくなるから絶対に明かりはつけられない。



「魔界のお客さーん、どこですかー?」






< 83 / 300 >

この作品をシェア

pagetop