希望という名のきみへ
永遠は、星空の中でも一番明るい星を指差して言った。
「あれが、北の星、トゥバンだ。
宇宙はこの北の星を中心に回っている」
そして永遠は、いくつもの美しい星にまつわる話をわたしに聞かせてくれた。
「これらの物語には、テラの教えが刻み込まれている。
我々は泉において、この物語を聞かされて育つ」
「誰が、子供達を育てているのですか?」
「育てているのは、母なるテラの泉だ。
泉の水にはテラの意思が波動となって伝わってくる。
我々はその波動を通して、テラの意思と教えを学ぶのだ」
わたしは、永遠の言葉の中にわたしに対する非難を感じ取った。
「わたし達には、それが欠けていると?」
「まあ、そう言うことになるかな」
永遠の答えは残酷だった。