希望という名のきみへ


彼はわたしの手を握り、言葉を続けた。


「わたしはお前を必要としている。

それが愛なのかどうかは、これからわかる。

だから、お前も、身体全体で感じるのだ」


永遠はわたしをそのまま引き寄せると、耳元でそう囁いた。


彼の声は心地良い。

わたしは彼の声が好きだ。

わたしは、彼を必要としているのだろうか?


彼が、愛という言葉の代わりに必要という言葉を使っているのだと理解した。

ミテラには愛という概念がなかったから。

それを理解するには段階が必要なのだ。

必要とは、求める者に与えられるもの。

それはわたしが欲した時に与えられる大切な何かなのだ。


わたしは全身の神経を研ぎ澄まし、永遠の温もりを受け入れた。
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