希望という名のきみへ
「トワ、トワ、おきて!」
耳障りな甲高い声に起こされた。
それは、わたしの他に永遠の名を呼ぶ誰かの声。
「トワ、このひとはだれ?」
目を開けたそこには、わたしを覗き込む沢山の目があった。
「それはミク、空から降ってきた地球人だよ」
「じゃぁ、大地(ダイチ)とおなじだね」
「なにっ? ここにはわたしの他にも地球人がいるのか?!」
その言葉の意味に驚いて、わたしは跳ね起きた。
「ミク、落ち着け。確かにここには、地球人の子供がいる。お前と同じようにミテラから弾き出された地球人の子だ」
「わたしと同じように……」
「そう珍しいことではない」
「その子供は、やはり女なのか?」
「見かけは女だが、心は男。
果たして大地自身はどちらを望んでいるのか……」