希望という名のきみへ
永遠は、苦しむわたしに心配そうに寄り添った。
全てはわたしの生命力にかかっている。
永遠にも見守る以外に成す術はないのだ。
そんな折、泉に来訪者があった。
それは臨月を迎えた新人類、名を宇宙風(ウチュウカゼ)。
彼女はフウと呼ばれていた。
「あら、ここにも地球人がいるのね」
彼女は歯に衣着せぬ物言いで、弱ったわたしに迫ってきた。
「もしかしてあなた、トワの子を身ごもったの?」
同じ妊婦同士、彼女はわたしの様子をみてそう言った。
「おそらく」
「おそらくって、ここに成人の男はトワしかいないじゃない」
「わたしには初めての経験で、おそらく、としか言いようがない」
「そう……、悪かったわ。つわり、辛そうね。
種を超えての受胎は余計に辛いものよ。わたしも経験があるからわかる」
「えっ?!」
わたしは、その言葉に絶句した。