希望という名のきみへ
史実
二十一世紀、我々人類はエネルギーをふんだんに使い文明を謳歌していた。
当時の電気エネルギー供給の割合はおよそ、石炭40%、石油4%、原子力15%、天然ガス22%、水力15%、その他3%。
加えて、ビークルの動力としてのガソリン。
そして、いわゆる第三国の人口が爆発的に伸びたのもこの頃だ。
人々は先進的な生活を夢見て、電気エネルギーの量産に邁進した。
だが、化石燃料には限りがある。
水力・風力発電は地形や環境に大きく左右される。
そこで人類が注目したのは、穀物を原料とするバイオエタノールと原子力だった。
ガソリンの代替としての穀物を原料とするバイオエタノール。
夢の再生可能エネルギーとしての原子力。
二つは、飛躍的な勢いで伸びていった。