希望という名のきみへ
一方、急速な人口増加が食料供給不足を引き起こした。
穀物価格の高騰と、火力発電の産むCO2増加が引き起こした地球温暖化による気候変動の影響で、各地で水害・干ばつが多発し、億単位の餓死者を産む結果となる。
結果、バイオエタノールの生産は抑制され、更に原子力依存が高まっていったのだ。
世界各国の主要都市周辺には原子力発電所が建設され、その電力供給を一手に請け負う形が一般となる。
人々はその存在を当たり前のこととして受け入れ、その危険を省みる事はなかった。
そして西暦2023年夏、核施設の爆発が偶発的に起こったのだ。